2013ブリーダーレスキューを振り返って
2015年11月20日 (金) | 編集 |
先日、ちばわんの副代表経由で1通のお手紙をいただきました。 手紙の主のKさんは、2013年にちばわんが行ったブリーダーレスキューで現場から助け出したキャバリアのいぬ親さんでした。 このレスキューでは4つの団体が協力して下さったのですが、Kさんはその中のドッグシェルターさんを通じて現在の愛犬「舞桜(まお)」ちゃんを家族に迎えられたそうです。 その後、レスキューを行ったちばわんにも「いつかお礼をしたい」と思っていて下さったそうで、現在公開中の「犬に名前をつける日」の初日にちばわんの代表が舞台挨拶に立つと聞き、わざわざお手紙を持って駆け付けて下さいました。 (K様よりブログ掲載の許可をいただいております。)

「ちばわん 2013.7 ブリーダー・レスキュー」でもご覧いただけますが、「犬に名前をつける日」にも出てくる舞桜ちゃんがいたブリーダー崩壊現場には、全部で46頭の犬がいました。 ほとんどがキャバリアで、中にはコーギーやシュナウザーもいました。 店はマンションの1階だったのですが、店の外まで悪臭が漂い、店内に入るのを躊躇する程の臭気と騒音でした。 積み上げられたケージの中から一斉の犬達が吠え、ウナギの寝床のような隙間を縫う様に奥に入るのですが、ゴキブリがそこら中を這い回り、目が痛くなる程の悪臭でとても正気で居られる場所ではありません。


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(↑) ブリーダーの店内


それでもこの場所は、他の悪徳ブリーダーの現場に比べればマシな方なのだと思います。 犬の死体が転がっている事もなかったし、犬種が分からない程の皮膚病もありませんでした。 ブリーダーの奥さんが「子犬が産まれていたはずだけどいなくなった。」と言ったのは、多分、母犬が空腹に耐えかねて食べてしまったからでしょうし、下見に行っただけだったのにそんな状況で子犬が産まれていて緊急で家に連れて帰った母犬ハルちゃんと子犬2匹も、「5匹生まれたけど3匹死んじゃった。」と言われました。 こんな事は、ブリーダーにしてみれば日常茶飯事なのでしょう。


ハル保護当時

(↑)保護当時のハルちゃんと子犬


譲渡前は避妊去勢手術が必須ですが、あまりに数が多かったので、TNRでもお世話になっている「みなしご救援隊」にもご協力いただき、一斉手術を行いました。 そして、その手術の為に犬を全て移動させている間に店内の清掃。 8月の蒸し暑い中、悪臭が染みついてゴキブリが這い回る店内と糞尿がガチガチにこびりついたケージを一つ一つ洗っていく作業。 具合が悪くなる人もいました。 何故そこまで? みんな、犬達の為。 人間のせいで不幸を強いられた犬達に少しでも快適に過ごして欲しいから。


掃除2


掃除1


この後、犬達は全て預かり先へ移動し、現在では全ての犬達に家族が見つかりました。 高齢で健康状態の悪い犬達も多く、預かり中に亡くなった犬もいましたが、糞尿がついた新聞紙の上ではなく、暖かいベッドの上で家族に見守られて亡くなったのがせめてもの救いだと思います。

こうした活動をしていると、「ありがとうございます」「命を救ってくれて感謝しています」等と言われる事がありますが、私達ボランティアができるのは、一時的な物です。 その後の犬達の長い人生を愛情深く一緒に過ごしてくれるのは、犬達を家族を迎えて下さるいぬ親の皆さんです。 シェルターを持たないちばわんのような団体にとっては、預かり先がなければ犬を救う事ができません。 いくら預かってもいぬ親さんが見つからなければ、預かり先はすぐに手一杯になってしまい、救いたくても救えないのです。 

だからボランティア達はみんな、保護犬を家族に迎えて下さるご家族に感謝しています。 このブリーダーの元にいた犬達の多くは、高齢で健康状態も良くありませんでした。 不潔な状態で子供を産まされ続け、病気も怪我も治療されず、栄養状態も悪く、ケージから出た事もなく、何年も生きてきた犬です。 数多いる犬の中から、わざわざこの犬達を選び、家族に迎え、病気の治療をし、お散歩の楽しさや人と生きる楽しさを教えてくれて、「こんなに可愛い子と出会て嬉しい」と言って下さるご家族に、ボランティアの方こそ、感謝しています。 「親ばかです。」と仰るブログで、前は悲しい目をしていた犬達が、愛情に包まれてピカピカに瞳を輝かせる姿を見せて下さり、幸せな日々を綴って下さるご家族に幸せを分けていただいています。

「桜舞い散る日に」

ちばわんのボランティアは、動物のスペシャリストではありません。 動物看護士やトリマーさん等もいらっしゃいますが、ほとんどは普通の主婦や会社員です。 犬を飼っているとかいないとか、そんなのは全く関係ありません。 テントを立てる、荷物を運ぶ、フリマで商品を売る・・・ボランティアの仕事は多岐に渡ります。 みんなが自分の出来る事をやる、その結果がちばわんの今です。 「犬に名前をつける日」のレビューを見ると、「自分も何かしなくちゃと思った。」「自分に何が出来るか考えた。」と言った声が沢山ありました。 一人でも多くの方が、動物が幸せになれるよう行動していただければ嬉しいです。 

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2015/11/20 20:44 | 千葉わん | Comment (4) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
ありがとうございます
舞桜の家族です。この度は舞桜のことを紹介してくださりありがとうございました。
いつかちばわんの皆様に助けていただいたお礼と元気で暮らしている現在の舞桜の姿、そして舞桜を迎えて私達家族が毎日どれだけ楽しく幸せに過ごしているかを知っていただきたいと思っていましたので念願が叶い嬉しく思っています。不安そうな顔をしていた名前もなかったNo.9。桜舞散る日に私達の大切な家族・舞桜(まお)になりました。多くの人達のお陰で私達は今幸せに暮らしていますが、こうしている今も沢山の名もなき犬や猫達が苦しんでいて愛護センターは年末になると更に多くの犬猫で溢れ返ると聞いています。 粗大ゴミのように捨てる人達。子供を作る道具としてしか見ない繁殖屋。クリスマスプレゼントにと安易に命を買う人達…等など。どうしたら、いつになったらこんな馬鹿なことがなくなるのかなと思いますが、いつか絶対その日が来ると信じ、大したことはできない私ですが哀しい目をした犬や猫達が1頭でも減ることを願い、自分にできることから始めていきたいと思っています。
本当にありがとうございました。
2015/11/22(日) 11:47:23 | URL | ラズーリ #-[ 編集]
ラズーリさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

こちらこそ、諸々ありがとうございました。
ボロボロで眼もうつろだった犬達がピカピカの幸せに輝いている姿を見るのはボランティア達にとって何よりの喜びです。本当の意味で保護犬達を救ってくれているのは、いぬ親さん達ご家族の愛情です。どうぞこれからも舞桜ちゃんとの生活を楽しんで下さい。

「犬に名前をつける日」をご覧になった方の多くが、今まで目をそむけていた保護犬や保護猫の存在に目を向け、「自分にもできることがある」と気付いて下さった事はとても良い事だと思います。こうした考えの人が増える事で、社会も徐々に変わっていくと思いますよ。
2015/11/22(日) 13:28:29 | URL | おかもと #-[ 編集]
私はNo20の子をミレルと名付けいぬ親になりました。

舞桜くんのご家族とは、この映画「犬に名前をつける日」がきっかけで
知り合う事が出来たのです!

映画を観て、改めて当時の事を思い出します。
一刻も早くあの場所から出してあげたいと必死でした。
うちは1頭分の席しか空いていなかったけれど、46頭みんなが幸せになるように願い続けました。
ちばわんの皆さんの力、エネルギーもすごく感じました!
とても行動力があって何よりすごい熱意と団結力!
犬に対する愛情の深さ。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

今のミレルの元気な様子をオカンさんにも見てもらってますし、ミレルを幸せにする事がちばわんへの恩返しと思っています!

そして、この映画を観て新たに「自分には何が出来るかな?」と考えて一歩づつ進んでみようと思います。
皆がそれぞれ自分に出来る事をしていけば、きっといつか世が変わるはずですよね。
そのきっかけになる映画だと思いますので、私ももっと宣伝しようと思います!
こちらの記事、リンクさせて下さいね!












2015/11/26(木) 23:30:46 | URL | ♪チェリー #7WSMv.uY[ 編集]
♪チェリーさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

記事のリンクありがとうございました。
「犬に名前をつける日」をご覧になった多くの方が、「自分に何ができるか考えた」と仰っています。 そう思っていただける映画なので、一人でも多くの方に見ていただきたいですね。

ミレルちゃんも大事に育ててもらって立派なキャバリアになりましたね。 いぬ親の皆さんが「うちの犬はこんなに可愛くてお利口さんなの!」とブログで発信して下さるだけでも「保護犬でもあんなに可愛い犬がいるんだ。」と思っていただけて立派な啓蒙活動になります。「保護犬=野犬」と思っている方や、成犬から飼っても懐かないと思っている方はまだまだ多いですからね。同じ場所から保護された犬のいぬ親同志が知り合えたり繋がりができるのも保護犬を飼う利点だと思います。

これからもミレルちゃんとの生活を楽しんで下さいね。
2015/11/27(金) 18:21:22 | URL | おかもと #-[ 編集]
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