百炷香
2011年05月05日 (木) | 編集 |
GWも、後半ですね。
予想に反して、高速道路は渋滞し、観光地も行楽客で賑わっていたようです。
我が家は泊りがけの旅行には行けませんが、ぼちぼち近場へ遊びや買い物に出掛けました。
ショッピングセンターなどは、いつもの週末より随分混んでいた気がします。

昨日は、浅草へ行ってきました。
三社祭は中止になりましたが、浅草寺近辺は大賑わいで、人力車が走り回っていました。
私が浅草へ行った理由は、浅草寺で行われる香道の催しのヒトツ「百炷香(ひゃくちゅうこう)」に参加する為です。


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(↑)百炷香は、浅草寺伝法院で行われます。


百炷香は、「十炷香」という組香を10回行う催しです。
では、まず組香の基本である「十炷香」についてご説明しましょう。
十炷香は、4種類の香木を使って作られます。

A 3包
B 3包
C 3包
D 1包(客)

上記のように、ABCという3種類の香木は、それぞれ3包みづつ、Dの香木は1包で、計10包となります。
1包しかない香木を「客」と呼びます。
これを混ぜ合わせて順不同で炷き、出てきた順番を当てるのが「十炷香」なのですが、答え方が少し複雑です。

十炷香の答えは、「一・二・三・ウ」の4文字で答えます。
ABCDのどれが出てきても、最初に出た香木は「一」です。
2番目に出たのが最初と同じ香木と思えば、答えは「一 一」となりますが、
最初と違う香木であれば、2番目に出た香木は「二」となり、答えは「一 二」となります。
仮に香木が、「A C A D B B C B C A 」と出たとすると
答えは、「一 二 一 三 ウ ウ 二 ウ 二 一」と書きます。
つまり、出てきた順番が香木の名前になり、四番目に出てきた香木は「四」ではなく「ウ」となります。


P1000155.jpg


ここまででも、「何が何やら・・」と理解に苦しむ方がいらっしゃるかも知れませんが、実はこの十炷香を更に複雑にしているものがあります。
香道では「六國五味」と言われる主に6種類の香木が使われるのですが、それぞれの種類を略字で表します。

伽羅(キャラ)    一
羅國(ラコク)    二
眞南蛮 (マナバン)  三
眞那賀 (マナカ)   ウ  
佐曽羅(サソラ)   花一
寸門多羅(スモンダラ) 花二

常に頭の中ではキャラは「一」と思っている為、キャラが来るとつい「一」と書いてしまったりするのです。
そしてもっと面倒な事に、組香の内容を示した十炷香の「小記録」には4種類の香木が一・二・三・ウの四文字で書かれていたりするのです。
例えば、

一 萌葱  二
二 佐保姫 一
三 春光  ウ
ウ 岡辺  三 

と言った具合。
暗号のようですが、これは「萌葱という羅国と、佐保姫という伽羅、春光という眞那賀が3包づつと、岡辺という眞南蛮が1包でますよ。」という意味なのです。


P1000160.jpg


こんな感じで、嗅覚だけでなく、数学的思考回路も使いながら行う十炷香。
これを午前と午後に分けて10回行い、総合成績を競います。
全て正解なら100点となりますが、今回の最高成績は96点だったと思います。


IMGP8223.jpg

しかし、香道は成績が全てではありません。
それぞれの組香の意味や調度品の美しさ、馥郁たる香りを楽しむだけで十分、心が潤います。
静かな空間で、古来から受け継がれてきた香木の香りに全神経を集中する贅沢な体験は、日常生活の喧騒を忘れる貴重な時間でもあるのです。

それにしても、百炷香は疲れます。
当然、終わった後はアフターに甘味処へ出向く訳ですが、昨日は食欲に負けて「もんじゃ焼き屋」へ行ってしまいました。
一瞬にして、伽羅の香りがソースと油の匂いに掻き消されたのは言う間でもありません・・・。(-。-;)
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2011/05/05 16:03 | ワタクシ事 | Comment (0) | Top▲
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