竹取香
2009年10月06日 (火) | 編集 |
いい加減、犬の話題には飽きたので、久し振りに私が習っている香道の話で雅の世界へ飛んでみようと思います。 今回は、先日のお稽古で行われた「竹取香」という組香のお話。


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香道は、華道や茶道と同じ日本の伝統文化ですが、あまり知られていないようです。 簡単に書くと、香木という天然の木を熱し、その香りを楽しみます。 木の種類によって香りが違うので、いくつかの香木を使って「香り当てゲーム」をするのが「組香」です。
組香は、和歌や古典の一場面など、あるテーマに沿って作られています。 「竹取香」は、その名の通り、「竹取物語」がテーマです。


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↑ かぐや姫が使いと共に月へ帰っていく場面。

「かぐや姫」は子供の頃に絵本で読んだ方も多いと思いますが、「竹取物語」を読んだことのある方は、意外と少ないかも知れません。 作者不明のこの話は、1000年以上前に書かれた「日本最古の物語」と言われています。
竹林で光る竹を見つけたおじいさん(竹取の翁)が竹を割ると、中から手のひら程の小さな赤ん坊が出てきます。 
「かぐや姫」と名付けられたその女の子は、わずか3ヶ月で美しい女性に成長。 その美しさは国中に広まり、数々の名士がかぐや姫を我がものにせんと集まります。 困ったかぐや姫は、「絶対に手に入らない物」を所望し、それを持ってきた男性と結婚すると言います。

石作皇子には、「仏の石の鉢」。
車持皇子には、「蓬莱の玉の枝」。
阿倍左大臣には、「火鼠の皮衣」。
大伴大納言には、「竜の頸の玉」。
石上中納言には、「燕子安の貝」。

物語では、誰もこの品を手に入れることが出来ず、かぐや姫とは結ばれません。 続きは「竹取物語」を読んでいただくとして、「竹取香」では、この場面を香木に当てはめ作られています。

石作皇子 - 雅男 (羅国)
車持皇子 - 人しれず (真南蛮)
阿倍左大臣 - 月待宵 (真那賀)
大伴大納言 - たより (佐曽羅)
石上中納言 - 葛の葉 (寸門多羅)
かぐや姫 - 緋扇 (伽羅)

上に書いたのが、それぞれの登場人物に当てはめられた香木の名前で、カッコの中が香木の種類です。
まず、男性陣の5つの香木を聞き(香道では「嗅ぐ」を「聞く」と言います。)、その後、5人の中から分からないように1つだけ取り出します。
次に、取り出した男性の香木と、かぐや姫の香木を聞き、一炉目(1番目)と二炉目に誰が誰が出てきたかを当てます。 (例: かぐや姫、車持皇子 など)


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さて、今回、かぐや姫と出会えたのは、どの男性だったのか?
誰が一番イケメンだったのか?(どれが一番、香りが良かったか。)
かぐや姫は、果たしてどれほどイイ女だったのか?(伽羅はどれほど良かったか。)
平安の世から伝わる香木を前に、現代の恋愛事情を引き合いに出して楽しめる「竹取香」は、とても親しみやすい組香でした。

ところで、この「かぐや姫が月に帰る」場面・・・・(↓)

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原文にも「地より五尺ばかりあがりたる・・」とか、「望月の明さを十合はせたるばかりにて、在る人の毛の孔さへ見ゆる程なり・・」とか、ヤケにリアル。 まるで、実際にその目で見たかのような・・・。(^_^;) 10cmの子供が3ヶ月でオトナになったり、SF小説のようなこの話。 やっぱり、宇宙人だったのではないかと思うのですが、皆様はいかがお考えに?
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2009/10/06 16:36 | ワタクシ事 | Comment (4) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
すばらしい!
わんこネタに飽きることはありませんが、お香も同じぐらいそそられます。つい先日、息子にかぐや姫の話を読んだばかりだったので、余計に興味を持ちました。

「雅男」、「月待宵」、「葛の葉」を、チャンスがあったら聞いてみたいと思います。名前が良いです。葛湯好きなので...
2009/10/06(火) 20:08:18 | URL | テビィママ #-[ 編集]
テビィママさん、こんにちは。
先日は、いぬ親会へお越しいただき、どうもありがとうございました。<(_ _)>

香木の名前は、どれも「なるほど~!」と思うほどよく考えて付けられているので、いつも勉強になります。
日頃、使わなかったり、忘れてしまった言葉が沢山あって、改めて日本語の素晴らしさを教えられますよ。
うちにはお稽古で使った香木が沢山ありますので、今度、試しに聞いてみて下さい。
この竹取香の中では、「たより」がオススメです。
2009/10/07(水) 09:49:12 | URL | おかもと #-[ 編集]
双子?
久々に、いぬにまみれたおかもとさんではなくて
「みやび」なおかもとさんが登場しましたね。

私、前々から二人いるんじゃないかと疑ってるんですよ。
いぬ親会でお見かけするおかもとさんはどっち?というと
預かり犬を連れているときと、いないときでは微妙に違う気がするんです。
預かりさんの方は双子の妹の方で、乗馬や香道を嗜み
カプアンの人形を作ってくださったのは、お姉さんの方ではないかと。
今回、鎌倉に行けなかったので、確認できませんでしたけどね。
2009/10/07(水) 12:17:23 | URL | カプアンパパ #//pyUnGg[ 編集]
カプアンパパさん、こんにちは。

まだ双子疑惑が晴れないようですね。(^^ゞ
預かり犬を連れている時といない時も違いますか?
預かり犬がいる時は、気を張っているせいですかも知れませんが、傍目にも分かるほどとは思いませんでした。
それにしても、妹は犬まみれの預かりボラで、お姉ちゃんはイイトコ取りですね。
2009/10/08(木) 21:23:23 | URL | おかもと #-[ 編集]
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